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第24回日本検査血液学会学術集会

ご挨拶

第24回日本検査血液学会学術集会
大会長 高見 昭良
(愛知医科大学 内科学講座 血液内科)

 このたび、2023年7月29日(土曜日)~30日(日曜日)の2日間、第24回日本検査血液学会学術集会を名古屋駅に直結するウインクあいちで開催させていただくことになりました。第23回大会に引き続き、今回もハイブリッド形式での開催を予定しています。参加者が「わくわく、どきどき」する学術集会を目指し、実行委員を中心に全力を尽くしているところです。
 さて、遺伝子やタンパクなどの解析技術が進み、包括的解析情報に基づく医療(omics-based medicine)の時代を迎えつつあります。その実現には、検査血液学的アプローチが不可欠であり、本学会の目的である「血液検査の標準化」「新しい検査法の開発」「検査診断システムの確立」にも合致しています。一方我が国の高齢化率は3割に迫り、若年労働力は低下し、国際競争力も以前の勢いはありません。また、働き方改革として、個々の事情に応じた多様で柔軟な働き方を選択できるように、仕事に対する満足度向上を実現する環境作りが求められています。こういったなか、本学術集会では、検査血液学を将来にわたって発展させ、成果を患者さんに還元する方法を皆で一緒に考えるため、テーマを「検査血液学の未来を描こう」といたしました。
 本学会には、大学、病院、企業を中心に、第一線で活躍する多種多様な人材が含まれています。このような多様性は、イノベーションの創出に不可欠であり、本学会の強みと言えます。そのため、本学術集会においても、会員に限定せず広く門戸を開き、様々な立場・職種の人々が自由で多様な意見を出し合える場になることを目指しています。加えて、従来と同様に、血液形態学技能や検査機器・技術を高め探究心を涵養する機会を設けたく存じます。
 我々専門家は、学問や技術を追求するあまり、エンドユーザーの気持ちを忘れがちです。特に検査血液学は、臨床医学における診断・治療の基礎となっているものの、それを実感できる機会は限られます。そこで、今回は患者さんの立場でご登壇いただくことも考えています。このように、本学術集会を、検査血液学が心の通った医療の実現に不可欠と実感できる機会にしたいと考えています。
 本学術集会が、検査血液学の未来を語り合う場になるとともに、新型コロナウイルス禍により分断された社会・医療・科学の絆を取り戻す機会になることを信じ、願っています。

2022年7月吉日

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